INTERVIEW

地元小学校の150年間の歴史を残したい|神庭 誠さん

Imai Publishing Report
今井出版から本を出された著者の方々にお話をうかがいました。

Q. 本づくりのきっかけを教えてください。

私が米子市にある義方小学校に勤務していた時に、学校の歴史を 同僚の先生方に知ってもらうことを目的として 「校長室だより」を配っていたのですが、ある先生から「これを一冊の本にまとめてはどうですか」 と言われたのがきっかけです。
在職中にはいろいろな方にお世話になったので、本をお渡しすることで感謝の気持ちを伝えたいと思い、定年退職を機に本づくりに取り組んで みました。

Q. この本はどんな本ですか?

米子で最も古い歴史をもつ学校の一つである義方小学校の150年間の歴史を、学校文化という切り口でまとめた本です。
寺町から始まり、西町、角盤町、立町と校舎の移転を繰り返さざるを得なかった事情を、時代背景とともに解説しています。
また、校名、校歌、修学旅行などの学校文化の歴史についても考察を加えています。

Q 大変だった・難しかった点はありますか?

現職当時に同僚の先生方に配っていた記事を読み返すと、いい加減な部分がたくさんあること に気づかされました。
記事の正確性を高めるために、改めてたくさんの書籍や資料に向き合って裏付けを取っていく作業が大変でした。

Q. この本は、どんな人に読んでもらいたいですか?

義方小学校の卒業生や、その保護者の方、勤務経験のある先生など、義方小学校に関係のある方々はもち ろん、学校の歴史や文化に興味のある方にも読んでいただきたいと思っています。
義方校は戦時中に米子医学専門学校に校舎を明け渡し、それが戦後に鳥取大学医学部に発展して いった歴史があります。
そのような埋もれた歴史を知っていただくために、広く米子市民のみなさんにも、ぜひ読んでいただきたいと思います。

■しゃちほこのある学校 ~義方校150年の学校文化史~

⽶⼦市の義⽅⼩学校の校⻑を務めた著者が、沿⾰誌をもとに同校の歴史や学校⽂化を記した「校⻑室だより」を、加筆修正してわかりやすくまとめた1冊。

●著:神庭 誠
●発行日:2024年1月
●仕様:A5判・234頁・並製本
●価格:1,650円(本体1,500円+税10%)

神庭 誠  KANBA Makoto
1960年生まれ。
米子市立義方小学校長を経て、現在は米子市教育支援センター副センター長

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