著者の声

自身の来し方と作陶の記録をまとめた「余芸」集
山崎征爾さん

Imai Publishing Report
今井出版から本を出された著者の方々にお話をうかがいました。

本づくりのきっかけ

以前に2冊、今井印刷で本を作ったことがありました。最初は、教師であった母が亡くなった際に、晩年に残された写真を集めて写真集を作り、教え子のみなさんや親族に贈ったものです。このとき、父母・祖父母の経歴や家のルーツ等も調べて掲載しましたが、あまりにも家族について知らないことが多いと気付きました。
その後、古希の区切りで陶磁器・茶道具の収集品をまとめた本を作り、これも親しいみなさんに贈りました。
今回は、それから10年経った傘寿の区切りで、未来の子孫たちに今自分が残せるものは残しておきたいという気持ちから、本づくりに踏み出しました。

この本について

いわゆる私家版として、親しい方々への近況報告と孫たちへの自己紹介を兼ねた本です。前作は、収集品をまとめた趣味の本でしたが、今回は自身で作陶した茶盌80作の紹介と、徒然に詠んできた短歌を中心に構成しました。
それらに、日々の思い出や家族の写真を添えた傘寿の記念の一冊です。

本づくりの感想

“さりげなく” 格好をつける、その塩梅が難しかったですが、好きなことを好きなように、何の気兼ねもなく表現できたことが楽しかったです。

もう一冊つくるとしたら……

 これから、陶印、陶硯や篆刻を研究し、造っていきたいと考えています。米寿の頃には、その成果と老境で感じたことをまとめ、妻・洋子のエッセイと生け花の作品写真とあわせた一冊を作りたいと構想中です。

■三吉屋余芸 続 道草 本懐

40代から数多くの茶盌の姿を見て触れてきた記憶を頼りに、自身の好みの茶盌を目指して作陶を続けた集大成の作品集。

●著:山崎 征爾・洋子
●発行日:2025年1月9日
●仕様:A4判・ 180頁・小口折製本
●価格:非売品

山崎 征爾さん YAMASAKI Seiji
島根県安来市生まれ、鳥取県米子市在住。 71歳の春から作陶を始める。
現在は、陶印づくりと書道を楽しんでいる。

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