著者の声

「山の声」を感じていただけると嬉しいです。
中村襄介さん

Imai Publishing Report
今井出版から本を出された著者の方々にお話をうかがいました。

Q.本づくりのきっかけを教えてください。

2014年に第2句集である『山眠る』を出版しており、その段階で既にこの第3句集を出したいと考えていました。前回は2004年から2013年までの句をまとめましたが、今回はそれよりもう少し範囲を広げ、2007年から2019年までの13年間に詠んだ句をまとめています。
やはり一冊の本になってみると喜びも一入なので、ぜひ3冊目も作りたいと思って今回の出版に至りました。

Q.本づくりをされてみて、いかがでしたか。

これまで本当にたくさんの句を詠んできたのですが、その中から特に収録したい句を選び出していくところ、その句をどういう順でどういう風に構成するか考えていくところ─、一句一句と丁寧に向き合い、細かい箇所まで何度も校正をして、納得のいく本づくりができたと思っています。特に表紙のこと座の表現にはこだわり、形や位置など微調整を繰り返しました。

Q.この本はどんな本ですか?

稲畑汀子先生、稲畑廣太郎先生の御選を経て『ホトトギス』という俳句誌に掲載された句と朝日俳壇入選百句のものを中心にまとめました。題名の山というのは、故郷の伯耆大山のこと。山で聴こえるすべての音は「山の声」であると、私は思っています。この句集では「山の声」を感じられる選句をしていますので、読者の方々にもその声を感じていただけると嬉しいです。

Q.もう1冊つくるとしたら、どんな本ですか?

せっかくなので、第4句集はぜひ出したいなと思います。2019年以降の句もそうですし、これまでの句集には選べなかったものも入れられたらなと。本づくりの楽しさをまた味わいたいですね。

■句集 山の声

『ホトトギス』に掲載された句と朝日俳壇入選百句を柱にしてまとめられた、3作目となる句集です。

●著:中村 襄介
●発行日:2021年9月
●仕様:四六判・194頁・上製本
●価格:2,200円(本体2,000円+税10%)

中村 襄介さん NAKAMURA Jyosuke
鳥取県米子市在住。
日本伝統俳句協会会員。ホトトギス同人・桑海同人・山陰雑詠選者を務める。

関連記事

最近の記事

  1. 日々の出来事、昔の思い出をスケッチと綴る見応え抜群の絵日記遠藤恵裕さん

  2. 自身の来し方と作陶の記録をまとめた「余芸」集山崎征爾さん

  3. 自分の記念として、そしてお世話になった方々への句集足立六歩さん

  4. 消えゆく「昆虫地名」を記録として残したい築根照英さん