著者の声

本の形になったとき、とても嬉しくなりました。
渡邊捷弘さん

Imai Publishing Report
今井出版から本を出された著者の方々にお話をうかがいました。

Q.本づくりのきっかけを教えてください。

10年ほど前に邪馬台国論についての本を作成したのですが、私家本ということもあり、ほとんど売ることができなかったのです。かねて出版ができたら……と思っていたところ、この度書きあげた『鴨山私考』で自分の論考を世間の皆さまに問うてみたいと思い、今回は私家本という形ではなく、出版をすることに決めました。

Q.本づくりをされてみて、いかがでしたか。

校正を通して、文章などを「こうした方がいい」ということに改めて気づけるのが楽しかったですね。原稿を何度も見直して、修正や補筆を繰り返しながらより良いものにすることができました。
本の形がだんだんと整ってきて見本が出来上がったときも、「いよいよだな」ととてもワクワクしました。本づくりって大変だ、と感じたことは全くなかったですね。宣伝の方法として大田市の広告原稿をつくるにあたり、何がポイントなのか、訴求力があるものは何かと考えてキャッチコピーを決めたときも、私の気持ちを汲み取って採用していただき、大変喜びました。
『鴨山私考』は、テーマが石見国ということもあり、山陰の書店の老舗である今井書店(今井出版)を選びました。担当者の方は懇切丁寧で、自分の中の想いを実現に結びつけてくださったので大変満足しています。

Q.もう1冊つくるとしたら、どんな本ですか?

以前つくった私家本をもう一度再構成し、出版したいです。それから、学生時代に書き溜めていた原稿をまとめた詩歌集も形にしたいし、多胡辰敬と岩山城、その家訓についての本も出してみたい。
また、若いときに10年余り労働組合に携わっていたので、労働問題についての書籍作成にも関心があるので、そういった内容の本もいいなと思います。

■鴨山私考 石見相聞歌と柿本人麿の謎

『万葉集』の代表的歌人である柿本人麿の歌を忠実に深く読み解き、梅原説を再検証しながら、人麿の最期に迫った渾身の力作。

●著:渡邊 捷弘
●発行日:2022年2月
●仕様:A5判・104頁・並製本
●価格:1,500円(本体1,364円+税10%)

渡邊 捷弘さん WATANABE Katsuhiro
島根県大田市在住。

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